司法試験 行政法の対策|処分性・原告適格・裁量の3大論点
行政法の出題傾向
行政法は司法試験の公法系科目として憲法とともに出題されます。行政事件訴訟法と行政手続法を中心に、判例の正確な理解が問われます。
3大頻出論点
1. 処分性
- 処分の定義: 最判昭39.10.29(行政庁の法令に基づく行為のすべてを意味するものではなく、公権力の主体たる国等が行う行為のうち、その行為により直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているもの)
- 処分性が認められた例: 病院開設中止勧告、食品衛生法に基づく通知、土地区画整理事業の計画決定
- 処分性が否定された例: 行政指導、通達、行政計画(原則)
2. 原告適格
- 法律上の利益: 行訴法9条
- 9条2項の考慮要素: 法令の趣旨目的、考慮されるべき利益の内容・性質
- 主要判例: 小田急高架訴訟(最大判平17.12.7)、もんじゅ訴訟
3. 裁量統制
- 裁量権の逸脱・濫用: 行訴法30条
- 判断過程審査: 日光太郎杉事件(東京高判昭48.7.13)
- 社会観念審査: マクリーン事件、エホバの証人剣道拒否事件
その他の重要論点
行政手続法
- 申請に対する処分: 審査基準の設定・公表
- 不利益処分: 聴聞と弁明の機会の区別
- 行政指導: 行政指導の限界
国家賠償法
- 1条: 公権力の行使に基づく損害賠償
- 2条: 営造物の設置管理の瑕疵
- 職務行為基準説: 外形標準説
損失補償
- 29条3項: 正当な補償の意義
- 完全補償説と相当補償説
行政法の答案構成テクニック
行政法の論文式は、多くの場合「訴訟を提起するとして何を主張するか」というパターンです:
- 訴訟類型の選択: 取消訴訟、義務付け訴訟、差止め訴訟、当事者訴訟
- 訴訟要件の検討: 処分性、原告適格、被告適格、出訴期間
- 本案の検討: 裁量の逸脱・濫用、手続的瑕疵
CBTでの行政法対策
行政法は行政事件訴訟法、行政手続法、国家賠償法など複数の法律にまたがります。CBT答練の六法機能で、これらの法律を横断的に検索できるよう練習しておくことが重要です。